6・タイヤの事ついて詳しく

モーター・・・ギヤ・・・シャフト・・・ホイール・・・。

そして、最後に路面を蹴り、ミニ四駆を前へと進ませてくれるのが・・・タイヤ。

その材質の違いによってどのような違いがあるのか、

また、その取り扱い方法などをここでは説明していくよ。

 

ミニ四駆が走るために必要な大切なパーツでもあるタイヤ。

しっかりとその特性を極めよう。

 

 

 

1・タイヤの素材による違い

現在までのミニ四駆で使われるタイヤの素材による種類は大きく分けて次のようになります。

 

・ゴムタイヤ

・シリコンタイヤ

・硬質ゴムタイヤ

・スポンジ(レストン)タイヤ

 

と、この4種類になります。

では・・・この素材ごとにどのような性質があるか見ていきましょう。

 

@ゴムタイヤ

特徴:

最もポピュラーなタイヤで・・・スリックタイヤとも言われる事もあります。

その名の通り・・・ゴムで出来ているので、グリップ力はそこそこ。

主に全てのホイール(前後左右の4つのホイール)に使われるか・・・

フロントタイヤだけに使われる事があります。

初心者から上級者まで幅広く使えるタイヤなので・・・くれぐれもキット付属のタイヤを捨てないように(笑)

また、そんなに硬くないので・・・とても加工がしやすい方のタイヤです。

ただ・・・ゴムで密度が高い(スポンジに比べて)ので重い。

 

 

長所をまとめると・・・

 【グリップ力がそこそこ】【手に入れやすい】【加工しやすい】

短所をまとめると・・・

 【コースによってはグリップ不足になる】【タイヤ1個の重さが重い】

 

Aシリコンタイヤ

特徴:

透明なタイヤで・・・一応、これもゴムの一種だけれども、

上で説明したゴムタイヤと異なるのは・・・そのグリップ力の高さ。

シリコンゴムを材料としているのでグリップ力が高い事を活かして、

コースの路面がツルツルで滑りやすい時などに使われる事が多く、

主にはリヤタイヤに使われる事が殆どです。

ただ、そのグリップ力の高さが裏目に出る事があるので注意。

ちなみに、加工性は・・・・スパスパと切れるけれど、グリップ力が高いので、

切れないカッターを使うと切りにくいです。

まぁ・・・この辺はゴムタイヤにも言える事なんですけども・・・・(苦笑)

で・・・このシリコンタイヤの場合・・・タイヤだけでなく、

ブレーキの素材として使えるのもキーポイント。

そして、一番の弱点は・・・跳ねやすい事。

跳ね易いとレーンチェンジャーなどで浮きながら攻略してきた時、

着地の瞬間にバウンドしてコースアウトの危険性があるので注意しよう。

 

長所をまとめると・・・

 【グリップ力が高い】【加工性はそこそこ】【ブレーキの素材になる】

短所をまとめると・・・

 【グリップが高すぎる時もある】【1個のタイヤの重さが重い】【跳ねやすい】

 

B硬質ゴムタイヤ

特徴:

正式な商品名はハードスリックタイヤ。

通称白タイヤと呼ばれるタイヤ。

触った感じでも分かると思うけど・・・このタイヤはハードと言う名に相応しく、かなり硬い。

その為、マシンが浮き上がって着地した際にバウンドしにくい性質を持っています。

なので・・・レーンチェンジャーでのコースアウト(出口での飛び跳ね)を防ぐ事ができます。

ただ・・・・このタイヤはかなり重い。

他の素材のタイヤと比べるとその重さが分かるはず。

この重さによってスピードダウンなどを招いてしまう事がありますので注意を。

そして・・・・何故かタイヤに亀裂が入りやすい事。

製造上の問題か・・・その硬さの問題なのか・・・。

詳しくは分かっていないけれども、そのままホイールに装着すると割れてしまう事があるそうです。

温かいお湯に入れ、少し柔らかくしてからホイールに装着すると良いみたい。

グリップ的には・・・ゴムタイヤとそんなに変わらなさそうな雰囲気があります。

 

長所をまとめると・・・

 【グリップがそこそこ】【硬いので跳ね難い】

短所をまとめると・・・

 【タイヤの重量が重過ぎる】【耐久性が致命的】

 

Cスポンジタイヤ

特徴:

ワンウェイホイールなどに付属するスポンジタイヤ。

なんと言ってもスポンジタイヤの特徴といえば、軽くてハイグリップなこと。

持ってみたり、見ても分かるようにかなり軽い事。

多分、4つのスポンジタイヤの重さとゴムタイヤ1、2本分の重さが同じくらい。

約半分以下の重さしかないので・・・足回りの軽量化が簡単に行なえます。

しかし・・・あまりにもグリップが高すぎるのと、精度良くホイールに取り付け難い事が致命的。

更には・・・スポンジタイヤの場合、どうしてもショックを吸収しきれないので跳ねる可能性があります。

まぁ、ブレーキの材料やダミータイヤ、超大径のインナータイヤ使われる事が多いので、

要らないかって言うとそうでもないんだけどね?

スポンジで柔らかいので加工が簡単なのも特徴。

 

長所をまとめると・・・

 【最軽量でダッシュ力に優れる】【加工が最もしやすい】

短所をまとめると・・・

 【グリップが高すぎてスピードダウン】【ホイールに精度良く付けるのが難しい】【跳ねやすい】

 

 

2・タイヤのグリップとは?

 

車を知っている人や、ミニ四駆でも知っている人も多いと思うこの言葉。

グリップ・・・簡単に言ってしまえば、タイヤと路面(コース床)の間で発生する摩擦の事だと思ってください。

摩擦が大きければ・・・勿論、タイヤが路面を蹴る力が大きくなるので、タイヤの回転が上手く進む力として使われます。

摩擦が少ないと・・・例えば氷の上のようなところは摩擦がないので・・・滑ります。

滑ると言う事は、いくらタイヤが回転しても・・・タイヤばかりが回るだけで少しも前に進まないとという事が発生します。

 

なら、グリップは高ければ高いほど良いの?

っと・・・そのような考えになるはずです。

 

確かに、本物の車ならば・・・グリップは高い事に越した事はありません。

が・・・ミニ四駆の場合はその小さなモーターによって駆動する為、

大きなグリップはかえって遅くなってしまう要因となります。

つまり・・・あの小さなモーターでは大きなグリップは摩擦抵抗によって回転を抑え付けられ、

速度が伸びなくなってしまいますので・・・必然的にスポンジタイヤの場合は選択肢から外されてしまいます。

まぁ・・・スポンジタイヤが活躍する所もないとは言い切れず、そのグリップ力で発揮するホイールもあるのですけども(笑)

 

では、グリップ力が強すぎるのが悪いのなら・・・・ゴムタイヤやハードスリックタイヤが良いんじゃないの?

っと言う事になりますが・・・・まさしくその通りかな。

今のミニ四駆界では・・・・やっぱりノーマルホイール+ゴムタイヤの組み合わせが多いはず。

それはやっぱりこのグリップ力に関係してくる所が多いかな。

ゴムタイヤを使っていれば間違いはそうそうないはず。

 

材質の違いによるグリップ力もあるけれど・・・グリップ力はタイヤの幅にも左右されます。

 

   【グリップ大】          【グリップ小】

幅が広ければ・・・路面と接触している部分が多いので、勿論グリップ力は上ります。

グリップ力を調整したいのなら・・・・このタイヤの幅も重要なポイントになるから注意してね。

 

※注意※

幅が広ければ広いほどグリップが上るとは限りません。

コースを走らせて見て、タイヤの汚れ具合を見てもらえれば分かるように、

実際に接地している面積とタイヤの幅は一致しないので、よ〜く見る事。

 

そして・・・・グリップが低い方が絶対に良い・・・と言うわけでもありません。

コースを走らせて見て・・・スタート直後にスリップしてスタートの加速が場合、

それはグリップが足りない事を意味しています。

グリップが足りないと・・・・・速度に乗ってしまえば速いのですが、

レーンチャンジャー出口で跳ねて再加速したりする場面でロスとなる為、

極力、スタートで出遅れないようなグリップに調整する事が大切です。

滑るようならば・・・・リヤかフロントのタイヤだけをシリコンタイヤにすると良い感じ。

これは・・・・コースの路面によって様々なので・・・

コースの材質や路面状況・・・更には気候まで関わってくるので、

コースや季節などによってタイヤを替えて行くことが大切だよ。

 

3・タイヤの精度

精度と聞くと・・・なんだか難しいように聞こえるけれど、

実は簡単な事。

ちゃんと、バランス良く回っているかどうかが大切になってくるんだよ。

もし、タイヤがグニャグニャと波打ちながら走れば・・・マシン自体が上下に震動して上手く走れない。

タイヤとホイールを回して横から見てみて・・・ぶるぶると震えていなければOK。

また、ゴムタイヤなどはランナー(キット付属などでタイヤ同士を繋いでいる余分な部分)を切り取る時、

このでっばりが残ったまま走ったりすると・・・かなり速度に差が出てくるから表面は綺麗にね。

 

そして・・・スポンジタイヤの取り付け方法は若干特殊で、

ホイールに付ける前に・・・まず良くもんであげる

その後、ホイールに付けて1日ほど放って置くと・・・・良い感じになじむそうです。

スポンジタイヤを使う人はやってみてね。

 

 

4・オススメのタイヤは?

上の解説から導き出されるタイヤは・・・

【軽い】【グリップ力が適度に】【面積が狭い】【精度が良い】

・・・っと、この4つが大切になってくるかな。

 

そう考えると・・・大径の場合はマイティミニ四駆付属の大径タイヤか、

GUPの大径ナローライトウェイトホイール(バレルタイヤ付き)のタイヤが一番かな。

このタイヤ・・・形状から接地面積が小さく、径も大きいのでオススメ。

丸まっているので、その分軽量だからね。

 

小径の場合は・・・ホイールと同じく、ナックルブレイカー付属の小径ゴムタイヤかな。

小径タイヤの中では精度も良く、幅もレギュレーションギリギリくらいなので軽い。

ただ、径の大きさでは・・・フルカウルミニ四駆付属の小径タイヤが大きめなんだけどね。

 

っと、タイヤについての基礎的な事はこの位かな。

タイヤは最終的にミニ四駆を動かす為の部品。

他が良くても此処がダメだと全て台無しになっちゃうから、

取り扱いやタイヤの選択は慎重に。

 

じゃあ・・・次はスムーズにコーナーを曲がる為の重要な部品・・・

ローラーについてかな。

 

 

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