FMX製作マニュアルU FMX1−EX
最近では良く見かけるようになったFMX。
全国に普及し始めているFMXだけども、
まだまだ「作り方が分からない」「作るのは難しそう・・・」と言う事で、
敬遠されている方も居るはず・・・。
此処ではFMXの初期型の形状である【FMX Type 1】の改良型、
管理人RedSaberがバンパー接着方法や強度保持を見直した新型のFMX1の製作方法を軽く紹介します。
今回のFMX1は前回のFMX3より加工が増え、色々と面倒な加工が多いです。
また、精度の出し方などは各個人で独自で行うのも手です。
ここに紹介するのが完全な形と言うわけではないので、
あくまでも参考程度で。
制作方法
1・準備するもの
@スーパーXシャーシ 2台
A瞬間接着剤 (此処ではWAVE製 3Sと3G)
Bニッパー
Cカッター又はデザインナイフ
Dノコギリ(鉄鋼、プラスチック用・・・木工用はノコ歯が荒い事が多いので×)
EFRPの削り粉(写真ではタバコの灰)
F組やすり(写真には無いが精度を出す、綺麗に作るなら必須)
GABS用接着剤
今回のFMX製作で重要になるのが・・・
このABS用接着剤。
今までのバンパー接着は瞬間接着剤と粉による接着でシャーシ本体とバンパーを繋いで・・・という形。
シャーシの材質であるABS。
それを溶かして溶着させるのがこの接着剤。
これによってより強固にシャーシにバンパーを取り付ける事が可能に。
2・FMXシャーシ用フロントバンパーの切断
まずは基礎であり、FMXの要であるフロントバンパーを片方のシャーシから切り取ります。
ノコギリで切り取るのですが、その位置は大体この位置くらいで切り取れば調整が効きますので。
切り取るとこんな感じに。
こうなった時点で・・・バンパーを切り取られてしまったXシャーシには殆ど使い道がなくなってしまいます。
モーターの慣らし台くらいに使えるか使えないか・・・その位。
っと・・・前回は言っていたけれども、このバンパーを切り取られたシャーシも後に結構使います。
3・リヤステー取り付け部分とボディキャッチの切り離し
ボディを搭載する為のリヤボディキャッチを切り取ります。
このように、ボディキャッチ部分を基準にバッサリと切り取ります。
こんな感じにバンパーとリヤ部分が取り外せました。
4・FMX用フロントバンパーとリヤ部分の加工
切り取ったフロントバンパーとリヤステー取り付け部分をを加工をしてバンパーを溶着する準備をします。
まずは・・・図のように中央部分を切り取ります。
意外と・・・此処を残す人が居ますが、あまり強度的には意味を成さないので切り取ってしまいましょう。
そして・・・このように加工して行きます。
削る部分として・・・主にはノコギリで切った粗い面を全て切り取ります。
切り取った後は組やすり等で左右のバンパーの長さが出来るだけ等しくなるように削り、
断面を綺麗にしてあげましょう。
このようにガラス板等の上に紙ヤスリ(♯320程度)を敷き、部品を平らにします。
また、此処の削り具合を調整する事で・・・ローラーベースの調整が可能です。
フロントバンパーをそのままシャーシへ取り付けようとすると、
黒く塗った部分に干渉して片側が浮き上がってしまいます。
そこで、バンパー部分の片側・・・黒くペイントしてある部分を削ります。
削る量は・・・1mmくらいで大丈夫です。
このように削り取ります。
これでバンパーがシャーシに対して水平に接着することができます。
次に、取り付ける側のシャーシにフィットするようにバンパーを加工します。
このFMXシャーシ製作で1番難しい加工部分になります。
シャーシに押しつけながらマジックで線を引き、その部分を切り取ります。
切り取るとこんな感じになるはずです。
できるだけシャーシとの間に隙間が出来ない方が良いですが、
そこまでシビアではないので若干隙間が出来るくらいに削ります。
削り終わったら早速接着します。
取り付け位置の目安は・・・画像の通り。
シャーシ側のボディキャッチの凸凹を基準に接着します。
シャーシとバンパーの接合面にタップリとABS用接着剤を塗り、接着します。
【寸法確認】
バンパーの取り付け位置の寸法確認をここで行います。
瞬間接着剤での固定ではないので、ABS用接着剤が渇く前ならば位置の調整が可能です。
1・バンパーのねじ穴とシャーシのねじ穴の間の寸法
2・水平なところでのバンパーねじ穴の高さ
ひとまずはこの2点の寸法が左右で等しくなるようにします。
寸法合わせが終わったら、接着剤が渇くまでしばらく置きます。
5・FMX化するシャーシの加工
1)リヤステー取り付け部分の取り付け
フロントバンパーの接着が終わり、ある程度渇いた所でシャーシ・・・FMX化する方の加工をします。
FMX3ではスーパーXシャーシのフロントバンパーは・・・FMX化する事でリヤバンパーとなります。
しかし、今回はFMX1という事でバンパーが不要となるので切り取ります。
画像のようにバンパーを切り取ります。
切り取った部分はきれいにヤスリで平らにしておきましょう。
次にあらかじめ切り取っておいたリヤ部分に接着面に線をマジックで引きます。
上から2mm下の位置に線を水平に引きます。
引いた線の部分がシャーシのスイッチボックスの面に重なるように接着します。
この接着もABS用接着剤を使用します。
線より上の部分には塗らないように接着面に塗り、接着します。
接着剤が渇く前に飛び出した部分を大まかに切り取ります。
ここを切り取っておかないと正しい寸法出しが出来ないので素早く切ります。
【寸法確認】
リヤ取り付け位置の寸法確認をここで行います。
瞬間接着剤での固定ではないので、ABS用接着剤が渇く前ならば位置の調整が可能です。
1・リヤステー取り付けようねじ穴の後方と軸受けの先端との寸法
2・水平なところでのリヤ部分の高さ
ひとまずはこの2点の寸法が左右で等しくなるようにします。
寸法合わせが終わったら、接着剤が渇くまでしばらく置きます。
6・シャーシ剛性確保+仕上
とりあえず接着が終われば殆ど完成ですが・・・このままだと隙間が各部分に多く、
接着強度に不安が残ります。
そこで、バンパーを切り取られたシャーシの残骸を使って強度をUPさせます。
残骸シャーシのサイドにある部分を左右とも切り取ります。
この切り取った板を空いた隙間にABS用接着剤と共に押し込めて埋めていきます。
このようにシャーシとバンパーの間に空いた隙間に板を差し込み、接着剤で固めます。
リヤ部分に空いた隙間も同様に埋めます。
また、細かな隙間に関しては粉+瞬間接着剤でパテ埋め感覚でお好みで行って下さい。
精度の良いノギスがある場合は画像の様にフロントのねじ穴とリヤのねじ穴の間の寸法を確認します。
この寸法が左右等しくなっていればOKです。
シャーシ本体のバッテリー部分の加工やスイッチカバーの加工はFMX3と同様なのでそちらの方を参照にしてください。
これで新型FMX1シャーシが君の手に。
FMXシャーシの中では本当に初期に作られた型のFMXシャーシタイプであるFMX1。
しかし、リヤステーが別途取り付けが可能になる点で大きな汎用性を誇るシャーシです。
FMX3に比べてシャーシ自体の軽量化と短いローラーベースセッティングが容易に可能になっています。
けれど、このシャーシを遅くするか速くするかはこれからのセッティング次第。
難しいシャーシではあるけれども、なんでも挑戦する気持ちは忘れずにね?
また、FMXの作り方はこの方法だけではないので色々と試してみてね。